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民法で定められた戸籍法

民法に先立つこと二七年、一八七一(明治四)年にできた戸籍法で、日本人は全員、「○○家」の一員として登録されることになった。それを補強したのが民法である。その特徴をいくつかあげれば、戸主(家長。原則として年長の男子)にすべての権限が集中していること、長男が家督と全財産を相続すること、女子は無能力者とされ、一切の権限が与えられていないこと。きょうだい間の不平等と男尊女卑を公然と法制化していたわけで、こんな差別的な法律は世界的にも珍しいといわれている。結婚式(結婚)に関係のある部分として、特筆すべきはこの条項である。「妻ハ婚姻ニ因リテ夫ノ家ニ入ル」(第七八八条一項)「入籍」という事態が発生したのは、この民法によってである。日本において夫婦同姓が法的に義務づけられたのもこの民法によってである。「入籍」こそが結婚だと思い込んでいる人は今も多い。が、何をもって結婚とするかは、それぞれの社会でちがっている。

日本固有の厄年も生じていた

『源氏物語』若菜の巻に、「今年は女の逃るまじき年と思ひ給へつれば」という表現がある。災難多き年で逃れられない年という意識は、現在のように個人個人の年齢と合わせて説いていたのか、あるいは共同体全体が逃れられない年と考えていたのか、その点は明確ではない。厄年の考え方は陰陽道の知識と関係している。陰陽師が民間にひろめたことも知られている。かれらが根拠とした『霊枢陰陽記』には、「七歳、十六歳、三十四歳、四十三歳、五十二歳、六十一歳」をあげ、「不可不自安也」、すなわち「みずから安んぜざるべからず」といって、なかなか安心できない、その年齢の不安な状況を述べている。この年になると、病気になりやすく、憂鬱なことが絶えないというのである。元来これは中国の思想である。中国では年齢に十二を加え、自分の生まれ年と同じ干支の年を厄年に定めた。さらに陰陽五行説によると、同じ五行が重なると不吉な状態になるとする。こうした厄年の設定は、誰もがかならず通過する年のめぐり合わせであるから、陰陽五行説にこだわる限り逃れられない年なのである。一生のうちに何回も不吉な年がやってくるわけだから、それを受け入れている文化であるなら、その厄年を回避しようとする。ただし中国流の厄年がすんなり日本に受容されたわけではなく、たとえば『源氏物語』などでは三十七歳や四十九歳などの厄年が記されているので、日本固有の厄年も生じていたのである。

ビジネスの場では相手に配慮した装いを

数年前に政府主導で「クールビズ」が提唱され、暑い夏にノージャケット、ノーネクタイでOK、というスタイルが広がった。男性にはうれしい新習慣だろう。世の中では男女ともにファッションはカジュアル化してきている。しかし、ビジネスの場では保守的な考えの人が少なくない。ビジネスの装いの基本は「相手に配慮すること」。キャリアのある方や年配の方など、フォーマルな印象を求められると予想される場合は、それに合わせるのが当然のルール。「半袖シャツでノーネクタイの人」と「ビジネススーツにネクタイの人」では、同じ内容のものをプレゼンテーションしても、印象はまったく異なる。カジュアルOKのオフィスでも、着こなしには要注意。ビジネスで使えるカジュアルは、普段着に見えないことがポイント。薄手のコットンなど張りやコシのない素材は、色落ちや生地がのびるとだらしなく見える。高価でなくても、新品感のあるものを身につけよう。スーツで上下揃えなくても、品のよさが保たれるテーラードジャケットは来客を考えてロッカーに常備しておきたい。たいていのカジュアルが容認されている。女性でも、ある程度のTPOマナーがある。訪問先の会社でお茶を出してくれた秘書が「素足にミュールでミニスカート」だったのを見て、「常識がない」と感じたという人もいる。肌が過剰に露出し、体型がはっきり出るものはビジネスには不向き。とくに初対面では肩から手まで素肌が見えるノースリーブや、素足はNG。